やすのり日記2005


 1月27日(木)「ラスベガス」

 今年のお正月は、久しぶりにラスベガスでゆっくりと過ごすことができました。昨年は35周年ということで年明けから年末まで本当に全力で過ごした一年でした。でも、みなさんの応援ですばらしい年になり、そのおかげで心の底からラスベガスでゆっくりすることができました。やはり、何事もやりきると心の底からゆっくりできるのですね。その意味で昨年全力でがんばってよかったとつくづく思います。こうしてラスベガスから帰国する早々、また新しい勇気とファイトがわき上がってきて今日もさっそく発声練習、そして新曲の練習と燃え上がっています。35周年よりさらにすばらしい年にするためには、なんといってももうひとまわり成長した自分になることです。そんな気持ちにさせてくれたラスベガスありがとう。

 ところで、僕にとってラスベガスははじめてテレビの仕事で行ってから、もう4、5回になりますが、行くたびに充実した都市として発展してきています。最初の頃はまさに賭博と犯罪の町。そう、新宿の歌舞伎町や風俗のイメージでした。それは目先の利益だけを追い求めていた時代です。けれどもそのためにラスベガスが汚染され、さびれはじめたのです。それに気がついたラスベガスは、本当の健康都市を目指して全力を上げて努力しました。犯罪に対しては徹底した取り締まりを行い、風俗は一切禁止。本当のエンターテイメントを求めてくる人たちを大切にしたのです。美術館も生まれました。もちろん、すてきなショーもあります。おいしい食事も....。そして、年を重ねるうちにラスベガスは少しづつ生まれ変わっていきました。今年僕はラスベガスですてきなショーを見て、野外プールで泳ぎ、スポーツをし、スパに入り、心ゆくまで心身の洗濯をすることができました。ほかの町だったらきっと何ヶ月もかかったでしょう。ラスベガスという町はいながらにして人々を癒す力を持つ都市へと発展したのです。そういえば、ラスベガスでは、SMAPの香取慎吾君や中居正広君をはじめ、多くの日本のアーティストたちに出会いました。きっと、すばらしい都市に成長したラスベガスが多くの人を呼ぶのだと思います。

 今のラスベガスを知らない日本の人たちはラスベガスというと昔の賭博の荒れた風俗の町を想像することでしょう。けれども、時代は大きく動いているのです。反対に伝統のあるすばらしい町が心ない多くの人たちによって破壊されていくこともあるのです。僕は学生時代大学院で都市計画を研究しましたが、都市もやはりきちんとした目標を持って努力をしていくことがどんなに大切なことかを痛感しています。人間も同じですね。しっかりした目標を持ってどんなに困難な状況でもきっちり努力を続けて行くことがなによりです。あきらめずに。今の日本を見ていると何か目標を失いかけているような気がしてなりません。もう一度見つめ直して本当にすばらしい町作り、国作りをしていく時がきています。

 前回の日記でもまほろばコンサートのことを書きましたが、もう一度日本を見つめ直す意味でも、5月16日の月曜日、倉敷芸文館ホールでのまほろまコンサートを大成功させたいと思っています。もちろん、愛知、地球博のコンサートでは世界に向けて心を込めて美しい日本の歌の数々を歌う予定です。


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